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● どんな完成度の物が出来るのか? |
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69号の原稿締め切り間近になって頼んでいた2種類のスピーカーユニットがやっと入って来ました。スピーカーボックスに関しても、新たな本番仕様であるワインレッドのピアノフィニッシュ試作品の出来上がりも遅れ気味で難産な様相を呈しております。現時点では一つしかない箱に、新たなユニットを付け替えては確認するのも瞬時の聴き比べには不向きですから、今のところはじっくりと構えております。
68号でこの連載を一度休みましたので、その後どうなっているのか心配して電話を下さる方もいらっしゃいました。ご安心下さい!、カイザーサウンドは一度手掛けた事は最後までやり遂げます。今回のプロジェクトは数ある中の単なる一つの商品なんて決して思っていません。
むしろ、今まで研究してきた「音のカラクリ」の集大成としての見せ場だとさえ思っております。ですから、私にとってこれほどやり甲斐のある仕事はありません。それが証拠に、私も10年ほど前にハイエンド無指向性スピーカーで有名なMBL-101を購入して聴いておりますので、音場リアリズムに対しては並々ならぬ思い入れと共にかき立てられるものがあるんです。
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● 音、デザイン、価格の三拍子揃ったスピーカー |
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先ず結論から先に申し上げます。
100万円クラスのスピーカーに勝る音が出るようになりました!。
もっとも電気的回路にある策を講じた上での事ですが。
目隠しして聴いて頂くと、「どんな高価なスピーカーが鳴っているのだろう?」と、どなたも思うでしょう。
ルックスも最高の物にしたいし、いつもそばに置いて貰えるような音楽の伴侶であって欲しいとも願っています。
そんな三拍子揃ったスピーカーを10万円を切ってお届け出来るようにしたいと思っていますので是非ともご期待下さい。
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● 高橋和正さんの極めた技術の素晴らしさ |
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一つ一つのユニットやパーツの吟味と平行しながら別のアプローチでも音質向上は着々と進んでおります。この六角形三次元音場スピーカーはその後の努力で、とんでもない可能性と完成度を見せてくれております。未だか未だかと首を長くして発売を楽しみにしていて下さる方もおいでかと思いますので、今回はその成長ぶりの一端を公開させて頂きます。
先日の事です、高橋和正さんからの電話で、オーディオワールドでの出展者の部屋割りが決まり、カイザーさんと一緒の部屋になったけど「立体音場再生を統一のテーマにしてやらないか?」と提案を頂きました。高橋さん宅には何度かお訪ねし、5チャンネル、6チャンネルの立体音場再生は聴かせて貰っていますのでよく分っているつもりでしたが、さらにこの最近、ジャーマンフジックスの無指向性ユニットを研究していると聞かされました。
「丁度良かったです、その後三次元スピーカーの試作品も完全な形で聴いて貰っていないので、明日にも早速打ち合わせ方々楽しみにお伺いさせて頂きます」。
「こんにちわ、少し遅れて申し訳ありません」。
『まあ、はいんなよ、母さんカイザーさんが来たよ!』。
「お久し振りです奥さん」。
挨拶もそこそこに・・・。
『一先ずジャーマンフィジックスの音を聴いてみるかね?・・・』。
「はい、お願いします」。
ハッキリ、キリッとした音です。
一言で言って、ドイツ人好みの音です。
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● 六角形三次元音場スピーカーはその道の第一人者三人の魂の結集 |
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* 三次元スピーカーの生みの親・・・河野電気社長。
* ユニウェーブスピーカーとMFBのオーソリティー・・・高橋和正。
* 音を音楽に変えてしまう、オーディオ調律師・・・貝崎静雄。
三者三様のアイディアと英知と執念のコラボレーションが生み出す「音楽の花園」を、21世紀の担い手として誕生させますので楽しみにしていて下さい。
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● 三次元スピーカーの調教 |
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『じゃ、そろそろ鳴らしてみようか?例の奴を・・・』。
『よく出来たネェ!、中々の出来栄えじゃないの!、こりゃぁ参ったよ!』。
「この三次元スピーカーに例のフィルターを通したらどうなりますかネェ?」。
『やってみるかい?』。
『一先ず今の状態の特性を調べてみようよ?』。
『なるほど、インピーダンス特性は癖も無く中々なもんだね、fゼロは思ったより高く170位か・・・』。
『う〜〜ん?、これなら目の前にあるヤマハのユニット用の物が今すぐ使えそうだね』。
『どうだい!、120Hzでマイナス5dbがそのまま70Hzまで伸びるよ』。
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三次元スピーカーノーマル状態のf特 |
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三次元スピーカーフィルター挿入時のf特 |
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『実際に音楽を鳴らしてみようか?』。
「はい、是非すぐに効果のほどを聴きたいです」。
シンフォニーのこの雄大な鳴り方には大型スピーカーもたじたじです。何より音像が立体的なので物凄い臨場感です。どんなスピーカーにも無いリアリズムを感じます。これは凄いですね!。このスピーカーさえあれば、もう他にスピーカーは何も要らないと言ってもいいですね!。
『じゃぁちょっとこのディスクを聴いてみよう!、ルービンシュタインのピアノだよ!、出来の悪いスピーカーだと音が滲んじゃってスピーカーの数ほど音が聞こえてしまうんだ・・・』。
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『いや〜、それにしてもこのユニットは素直で良いね!、俺もリアー用に使いたいからさぁ、まとめてユニットを仕入れた時には10個はまるよ』。
「何を仰るんですか、これだけお世話になっているんですから、編集長と相談してデーター用に持って来ますよ!」。
『いや、いやそうもいかないからきちんとしとこう』。
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● f0フィルターとローブーストの回路技術 |
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f0のピークに対してディップの逆カーブフィルターを抵抗とコンデンサーを使って20db落とすのです。その後ローブースト回路を挿入する簡単な物です。ゲインが落ちるのでプリを一段かましてやればいいのですが、プリメインアンプだとボリュームを全開ぐらいにして聴かなければなりません。
この方法だとユニットのf0に合わせた箱を作る必要が無く、出来た結果のf0に合わせたフィルターとブースと回路を作ってやれば済むので、好きな寸法の箱で出来るのが最大の利点です。すなわちコンパクトな箱でも充分な低音再生が可能になるのです。本来スピーカーユニットが持っている特性を素直に引き出せる大変理に適った方法なのです。この方式を採り入れた時の音と元の音の違いを体験して頂こうと思います。
似たところではフォノアンプの理屈と同じようなものです。低域を圧縮して記録した分、後でブースとして持ち上げ最終的に平坦になるようにするのを思い起こして頂ければと思います。
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● 三次元スピーカーはオーディオワールドでの一番人気? |
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* カイザーサウンドが鳴らす音の魅力はどこから来るものなのか?
* 単なるオーディオ的高性能な音を超えて魂にまで訴えかけて来る秘密は?
* 音楽と人とはどう関係し合っているのか?
* 音の良い長さの単位=「カイザーゲージ」について
イベント当日は、興味ある話を盛り沢山用意しておりますのでご期待下さい。
また、空き時間には個別に音の無料相談もお受け致しますので気軽に声を掛けて下さい。
8月27日(金) 16時〜21時
8月28日(土) 10時〜16時
上記の二日間、神田明神で16社の出店による小規模なオーディオフェアーが開催されます。
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